ラウンジで働くラウンジ嬢は、頑張り次第で高収入を目指せます。しかし、キャバクラとの違いがよく分からない方も多いでしょう。ラウンジの主な仕事内容はお客様と楽しくお話をすることですが、キャバクラとは接客する人数や指名制度などのシステムが異なります。
今回は、ラウンジとキャバクラの違いや、ラウンジに向いている人の特徴を解説します。ラウンジのお仕事に興味がある方や、ラウンジとキャバクラの違いを知りたい方はぜひ参考にしてください。
目次
1.ラウンジ嬢とは?
ラウンジ嬢とは、一般的に六本木や西麻布などの会員制ラウンジで働いている女性を指します。お仕事は、お酒を飲みながらの会話が基本ですが、キャバクラや高級クラブとは少し異なったものです。
ここでは、同じようなイメージを持たれがちな、ラウンジとキャバクラ、高級クラブの違いを分かりやすく解説します。
1-1.ラウンジとは
ラウンジとは、リラックスした雰囲気で女性とお酒や会話を楽しめるお店です。ボックス席や個室を採用しているお店が多く、基本的に1人のお客様に複数名の女性が付きます。自由出勤制で高時給なので、昼間は会社勤めをしている女性や大学生などが在籍しているケースが多いです。
特に、港区の高級ラウンジは、新人の女優やタレントなどがお忍びで働いていることもあり、容姿レベルが非常に高いことでも知られています。大半が完全会員制ラウンジでプライバシーも保たれており、芸能関係者をはじめハイクラスのお客様が頻繁に訪れます。
港区の会員制ラウンジと地方のラウンジとでは、お店のスタイルが大きく異なることも特徴です。地方のラウンジは、スナックとクラブの中間的な位置付けのお店で、港区の会員制ラウンジとは全く異なるものと言えます。スナックとクラブの中間的な形態であるため、地方のラウンジには「ママ」が存在します。一方で、港区の会員制ラウンジにはママは存在しません。
1-2.キャバクラとは
キャバクラとは、ドレスアップした女性とお酒を飲んで楽しく過ごせるお店で、キャバクラで働く女性はキャバ嬢やキャバクラ嬢と呼ばれます。全国各地にキャバクラは存在しますが、東京の歌舞伎町・大阪のミナミ・札幌のすすきのが有名です(すすきのでは、「ニュークラブ」と言います)。
1人のお客様に1人の女性が付いて接客するお店のほかに、時間制でキャストが入れ替わり接客するお店などがあります。クリスマスや誕生日などのイベントがある点や、努力次第でたくさん稼げる点がキャバクラの特徴です。
コンセプトはお店によって大きく異なりますが、賑やかで高級感のある雰囲気であることが多いです。姉キャバや熟キャバなども存在するように働く女性の年齢もさまざまで、20代から50代まで幅広い年代の方が活躍しています。
1-3.高級クラブとは
高級クラブとは、上質な雰囲気の中で女性とお酒や会話、カラオケなどを楽しめるお店で、高級クラブで働く女性はホステスと呼ばれます。東京では銀座、大阪では北新地に集中しており、各店舗にお店を取り仕切るママがいます。基本的に1人のお客様に複数人の女性が付いて接客します。
特に、銀座には長く営業している老舗が数多く存在し、長期間通っているお客様が多いのも特徴です。紹介がなければ入店できず、政治家や会社重役といったハイスペックな男性がよく集まります。ビジネスの話をするお客様が多いため、高級クラブで働く女性には政治や経済の知識が求められます。
2.ラウンジとキャバクラの違い
ラウンジとキャバクラは、どちらも女性とお酒や会話などを楽しめるお店ですが、仕事の内容や客層、ノルマなどさまざまな点で異なります。接客方法の違いや服装の違いなどをそれぞれ解説するので、ナイトワークに興味がある方は参考にしてください。
2-1.仕事内容・接客方法の違い
主な仕事はラウンジ・キャバクラともに接客ですが、ラウンジはお客様と一緒にお酒や会話を楽しむスタンスです。キャバクラと違ってお店のスタッフがテーブルマナーを受け持つのが決定的な違いで、女性はお客様との会話に集中できます。また、1人や数人のお客様を複数人で接客するのも特徴です。
一方、キャバクラでは、マンツーマンの接客が基本で、担当したお客様の飲み物は女性が作ります。会話をしながらタバコに火をつけたり灰皿を交換したりとさまざまなテーブルマナーをこなさなければならないため、高度な接客スキルが求められます。お客様との距離も、ラウンジと比べて近くなりがちです。
2-2.服装・ヘアスタイル・メイクの違い
上品で女性らしさの感じられる服装が求められるのが、ラウンジ嬢の特徴です。複数の女性と一緒にチームで接客するため、ひときわ目を引くようなドレスを着る必要はありません。場所にふさわしい服装であれば、会社帰りや学校帰りなどに私服で働くこともできます。髪形や化粧もきちんとする必要はありますが、美容院には行かず自分で整える方がほとんどです。
一方、服装もヘアメイクも華やかなのがキャバ嬢の特徴です。1対1の接客がメインでお客様と疑似的な恋愛を楽しむというスタンスなので、露出の多いキャバドレスで着飾る必要があります。ヘアセットやメイクもゴージャスで男ウケのよいものが好まれるため、出勤前に美容院に寄る女性がほとんどです。
2-3.客層の違い
ラウンジに来るお客様は、社会的な地位が高く紳士的な方が多いのが特徴です。ゆったりとした上質な空間で落ち着いて話ができるため、年齢層も比較的高くなります。女性とのおしゃべりを目的に来る方のほかに、接待や商談のために利用するビジネスマンも少なくありません。
キャバクラのお客様は、接待目的や飲み会の2次会で来店する方のほかに、お気に入りのキャバ嬢を狙って通う方も多いです。年齢層はお店のコンセプトによって変わり、20代から60代まで幅広い年代の方に人気があります。
2-4.コンセプトの違い
ラウンジでは女性も「ゲスト」と呼ばれることがあり、お客様と同じような扱いをされます(店舗によっては「キャスト」と呼ばれる場合もあります)。ラウンジ嬢がドリンク作りや灰皿交換などのテーブルマナーをしないのはこのためです。お客様と会話を楽しむのはキャバクラと同じですが、接待するというよりはたまたまお店で会った方と過ごすというのが、コンセプトです。
キャバクラでは、女性は「キャスト」と呼ばれます。お店の従業員という位置付けで、基本的に1人のお客様に付き、テーブルマナーをこなしながら接客します。ラウンジと比べて、お客様と距離が近いため恋愛感情を持たれやすいのも特徴です。
2-5.ノルマの違い
ラウンジにはノルマがなく、キャバクラにはノルマがあるのも大きな違いです。ラウンジには、売上ノルマや出勤日数のルールがないため、ナイトワークの経験がない女性や忙しい女性にとって働きやすいと言えます。ノルマに縛られないためプレッシャーを感じることなく働けるのがラウンジバイトの魅力ですが、極端に売上が少ない場合には出勤調整をされる可能性があります。
キャバクラには、売上ノルマや指名ノルマ、同伴ノルマに加えて、アフターの回数、指名の回数などのノルマがあります。また、出勤ノルマがある上にシフトも厳しく、遅刻や無断欠勤をすると罰金やペナルティが科せられることが多いです。
2-6.指名制度の違い
ラウンジでは指名制度の重要性が低い一方で、キャバクラで稼ぐためには指名制度が重要です。ラウンジでは担当制が採用されている上に、チームプレーでお客様をもてなすため、指名争いをする必要はありません。そのため、女の子同士がライバルになりにくく、人間関係も比較的穏やかです。
一方、キャバクラでは指名数が収入に直接つながるため、収入を上げるためには勤務時間外にもお客様に積極的に連絡を取る必要があります。席に着いてから女性を指名する場内指名と、来店時に受付で指名する本指名があり、キャバ嬢たちはよりバック率の高い本指名を取れるように接客に励んでいます。
3.ラウンジ嬢はどれくらい稼げる?月給相場は?
ラウンジの給料は、時給制を導入しているお店がほとんどです。働く地域やお店にもよりますが、時給の相場は3千円~5千円、月給の相場は20万円~40万円ほどです。時給3千円で5時間勤務した場合、月に20日出勤すると、1か月で30万円稼ぐことができます。
さらに、ラウンジではチップを貰える場合もあります。ラウンジは指名制度がないため、指名報酬はありませんが、チップで収入を増やすことも可能です。その他にも、お客様に高額なボトルを注文してもらうなど、お店の売り上げに貢献した場合には報酬が出る場合もあります。
ラウンジで働く際に収入を増やしたい場合は、シフトを増やすことが近道ですが、丁寧な接客でチップをもらったり、ボトルを入れてもらったりして稼ぎましょう。
また、日払いで給料がもらえるのもラウンジで働くメリットの1つです。急な出費があってもその日に給料がもらえるため、お金がなくて困ることもありません。しかし、日払いで給料が支払われると、お金を使いすぎてしまうこともあるので注意が必要です。日払いによって浪費癖がつかないよう、計画的にお金を管理しましょう。
4.ラウンジ嬢に向いている人の特徴は?
ラウンジ嬢に向いている人には、以下のような特徴があります。
●ノルマに抵抗がある人
ノルマを課せられると、達成に向かって頑張れる人もいれば、プレッシャーを感じる人もいるでしょう。指名・同伴ノルマなど、ノルマがクリアできている時はよいですが、ノルマがクリアできなくなってしまうと、出勤するのが苦痛になることもあります。
ノルマに縛られたくない人、ノルマが達成できるか心配な人は、キャバクラよりもラウンジのほうがおすすめです。
●協調性のある人
ラウンジでは、1対1の接客ではなく、一緒に働く他の女の子と一緒にお客様を楽しませなければなりません。「お客様に気に入られたい」「目立ちたい」という理由で、チームワークを乱さないように行動することが重要です。
周りのみんなと仲良く、和気あいあいとした雰囲気で接客を楽しみたい人は、ラウンジのほうが向いているでしょう。
●自由度の高い働き方がしたい人
キャバクラでは、お店のルールに違反してしまうとペナルティーが発生して、罰則や罰金が課せられることがあります。お店側は規律を保つ目的で、女の子に対してルールを設けています。しかし、ペナルティーがあると「縛られている」と感じる人もいるでしょう。
遅刻や早退だけではなく、ノルマを達成できなかった時にペナルティーが課せられることもあります。細かいルールに縛られず、のびのびと仕事をしたい人はラウンジで働くのがおすすめです。
まとめ
ラウンジは細かいルールに縛られず、自分らしく働きたい方におすすめです。指名制度がないお店も多く、お客様に対して積極的に営業をかけたくない方はラウンジでの勤務を検討してみてください。もちろんお店によってルールは異なりますので、応募する際は求人ページを詳しくチェックしましょう。
ラウンジ嬢の月給相場は20万円~40万円ほどですが、チップ制度もあり、頑張れば高収入も目指せます。日払いに対応しているお店も多いため、ラウンジで働いてみたい方はぜひ今回紹介した記事を参考にお店選びをしてください。